「散歩に行くたびに他の犬に向かって吠え続ける」「来客のたびに狂ったように吠える」「夜中に突然吠え出して近所迷惑が心配」——吠え癖は飼い主にとっても、一緒に暮らす家族にとっても、近隣の方にとっても深刻な悩みです。
「うるさい」と苦情が来てしまった、という方も少なくないでしょう。
しかし「吠える」という行動を一括りにして対処しようとするのが、実は解決を遅らせる原因になっています。
吠える理由とは
吠えには必ず「理由」があります。
その理由を見極めることが、解決への最初の一歩です。
「とにかく吠えをやめさせたい」という気持ちはよくわかりますが、原因に合っていない対処法を続けても改善しないばかりか、犬のストレスを増やしてしまうこともあります。
ここでは代表的な3つのタイプを見てみましょう。
①警戒吠え
知らない人、見慣れない物、大きな音など「不審なもの」に対して「近づくな!」と警告するために吠えるタイプです。
これは犬の本能的な防衛行動であり、完全になくすことは難しいですが、過剰な吠えは改善できます。
原因の多くは「社会化不足」です。
幼い頃にさまざまな人・場所・音・状況に慣れる経験が少ないと、未知のものに強い警戒心を持つようになります。
対策は、安全な距離から少しずつ「怖くないよ」と教えていくことです。
吠えているときに「大丈夫だよ」と声をかけたり撫でたりするのは、吠えを強化することになるので注意が必要です。
②要求吠え
「遊んでほしい」「ごはんが食べたい」「構ってほしい」という要求を伝えるために吠えるタイプです。
このタイプで最もやってしまいがちな間違いが「吠えたら応じてしまう」こと。
吠えるたびに要求を叶えていると、犬は「吠えれば思い通りになる」と学習してしまいます。
改善のためには、吠えているときは一切反応しない(完全に無視する)こと、そして落ち着いたときだけ要求を叶えるというルールを徹底することが大切です。
最初は吠えがひどくなることもありますが、それは「今まで通じていたのになぜ?」という犬の混乱です。根気強く続けることが重要です。
③不安吠え(分離不安)
飼い主が外出したとき、または視界から消えたときに吠え続けるタイプです。
分離不安が背景にある場合は、「ひとりでいることへの恐怖」が根本にあります。
このタイプは罰を与えても改善せず、段階的に「ひとりでいても大丈夫」と学ばせる専門的なトレーニングが必要なことが多いです。
まず「ちょっとだけ離れてすぐ戻る」という練習を繰り返し、「飼い主は必ず帰ってくる」という安心感を育てることから始めます。

吠えを改善するためには
どのタイプかを正確に見極めてから対処することが、解決への近道です。
複数のタイプが混在している場合もあり、「うちの子はどのタイプ?」と迷ったら、専門家に相談するのが確実です。
吠え癖は早めに取り組むほど改善しやすくなります。
長期間放置すると習慣化してしまうため、気になり始めたら早めのアクションをおすすめします。
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