「”おすわり”は何となくできるけど、”待て”は全然ダメ」「”来い”と呼んでも無視される」「トレーニングを始めてもすぐ飽きてどこかに行ってしまう」——コマンドがなかなか入らない愛犬に悩む飼い主さんからよくこういったお話を聞きます。
まず知っておいてほしいのは、コマンドが入らない犬は「頭が悪い」わけでも「言うことを聞く気がない」わけでもないということです。
多くの場合、うまくいかない原因はトレーニングの方法や環境にあります。
犬にはそれぞれ個性があり、得意・不得意もあります。
「この子には何が合うのか」を探す旅だと思って、焦らず取り組んでみましょう。
「報酬の価値」を見直す
コマンドが入らない最大の原因のひとつが、「犬にとってのご褒美の魅力が足りない」ことです。
普段のフードを使っていてうまくいかない場合、ちょっとランクアップしたおやつ(鶏肉、チーズ、ジャーキーなど)に変えるだけで、集中力が変わることがあります。
犬によっては食べ物よりもおもちゃや遊びの方が高い報酬になる場合もあります。
まずは、愛犬が「これのためなら頑張れる!」と感じるものを見つけることが、トレーニング成功の第一歩です。
また、トレーニング中はその「特別なご褒美」だけを使い、普段は与えないようにすると希少価値が高まります。
練習は「短く・楽しく・成功体験で終わる」
長時間のトレーニングは犬にとって苦痛になりやすく、逆効果です。
1回のセッションは5分以内、1日3〜5回程度が理想的です。
そして必ず「できた!」という成功体験でセッションを終えること。
難しいことに挑戦する前に、すでにできることをやらせて成功させてから終わると、犬はトレーニングを「楽しいもの」として認識するようになります。
「今日もできなかった」とネガティブに終わらせないことが、継続のコツです。

コマンドを繰り返さない
「待て、待て、待て!」と焦って何度も言ってしまう飼い主さんは多いです。
しかしこれをすると、犬は「複数回言われてからやればいい」と学習してしまいます。
コマンドは1回だけ言う。反応がなければ一度リセットして、もう少し簡単な状況で再挑戦する——この習慣をつけることが、コマンドの精度を上げる秘訣です。
最初は非常に意識が必要ですが、慣れれば自然にできるようになります。
環境の影響を忘れずに
家の中でできていたことが、外ではできない——これはよくあることです。
犬にとって屋外はにおい・音・視覚情報が溢れていて、高い集中力が必要な環境です。
まず刺激の少ない場所でしっかり定着させてから、少しずつ難しい環境に移行させていきましょう。
「家の中→庭→静かな公園→にぎやかな公園」という段階を踏むことが、着実な上達への道です。
正しい方法で積み重ねれば、必ず伝わります。焦らず、楽しみながら取り組んでみてください。
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